無愛想な天才外科医と最高難度の身代わり婚~甘く豹変した旦那様に捕まりました~【職業男子×溺愛大逆転シリーズ】
osmosis
病院勤めをしていると、何のトラブルも起きない日の方が稀だ。患者の容態急変、救急からの緊急オペ要請、さらには人間関係のいざこざまで、何かと忙しない。
脳神経外科部長の真紘の元には、日々多くの難題が持ち込まれる。院内を歩いていたら誰かしらに声をかけられるのが常だ。当然、のんびり昼食を取っている時間などあるはずもない。
だが、今日の午前中は奇跡的に何もなかった。オペは滞りなく終了し、平穏そのもので昼休みを迎えた。
珍しいこともあるものだと思いながら医局へ戻ると、中にいたのは専攻医の御室航介(みむろこうすけ)一人だけだった。
航介は真紘に気付くことなく、机上の顕微鏡を覗き込んでいる。空いた時間に、真紘が指示した"課題"をこなしているのだろう。無駄に力んでいる背中からは、航介の集中度合いが察せられる。
航介以外の医師は出払っていて、オフィスデスクが並んだ医局はシンとしている。航介の集中を途切れさせないよう、真紘は音を立てずに奴の隣に座った。
脳神経外科部長の真紘の元には、日々多くの難題が持ち込まれる。院内を歩いていたら誰かしらに声をかけられるのが常だ。当然、のんびり昼食を取っている時間などあるはずもない。
だが、今日の午前中は奇跡的に何もなかった。オペは滞りなく終了し、平穏そのもので昼休みを迎えた。
珍しいこともあるものだと思いながら医局へ戻ると、中にいたのは専攻医の御室航介(みむろこうすけ)一人だけだった。
航介は真紘に気付くことなく、机上の顕微鏡を覗き込んでいる。空いた時間に、真紘が指示した"課題"をこなしているのだろう。無駄に力んでいる背中からは、航介の集中度合いが察せられる。
航介以外の医師は出払っていて、オフィスデスクが並んだ医局はシンとしている。航介の集中を途切れさせないよう、真紘は音を立てずに奴の隣に座った。