(一)この世界ごと愛したい
なんでるうのお金が私のになるんだ?
「こいつ昔っからリンに貢ぐためにずっと貯め込んでんだよ。」
「使う機会がなかっただけだ。」
そんな会話を聞いていた時。
「あ、そういえば子供の頃…。」
私の頭に、ぽつりと記憶が蘇る。
まだ私は小さくて。
そんな中、私の生誕祭で城の外にるうとこっそり買い物に行って。
その時、目に入った綿飴がほしくて。
でもお忍びで出掛けたこともあるし、まだ小さくてお金も持たずにきた私たちは買うことができなくて。
手に入らず涙を流す私の手を、るうが引いて歩いてくれた。
「…リン、どうした?」
「なんでもなーい。」
あの時にるうが言ってたっけ。
『おおきくなったら、なんでもかってあげられるようになるから。だからなくな。』
『っうん。』
『もうぜったい、りんをなかせないから。』
そんな幼い、小さな約束。
るうはもしかすると、覚えてくれていたんだろうか。
「あーあ。どんどん足が重くなるなー。」
「太ったか?」
「…ハル嫌い。」
「はあ!?お前冗談でもやめろっ!?」