(一)この世界ごと愛したい
日が高く昇るまでひたすら修行して、再び大急ぎで城に舞い戻る。
「…あれ?ハルまだ終わってないの?」
食卓を囲む広間に来てみたものの、ママとアルしかいないので私はそう聞いてみた。
「リンおはよう。長引いてるみたいだから、先に食べちゃいましょうか。」
「うん。」
「リン朝ご飯は食べなかったけど、大丈夫?」
「眠いのが勝っちゃって、朝はあんまり食欲ないんだよねー。」
そういえば、食べるの忘れてた。
「ちゃんと食べなきゃだめよ?」
「う…、頑張る。」
「ふふ。さあ、いただきましょう。」
そうして三人で食卓を囲んでいると、使用人たちが慌ただしく動いているのがドアの隙間から垣間見える。
「なんかバタバタしてるね?」
「それが大量の本が城に届いたみたいで、それを片付けるのにみんな忙しいのよ。」
「あー、るうが買ってくれた本もう届いたんだ。」
「え?リンのだったの?」
私は経緯を説明すると、ママが楽しそうに笑う。
「ルイも大変ね。」
「いくらしたのかわかんないけどるうにお金返してあげてー?」
「返したいのは山々だけど、ルイはきっと受け取らないわ。」
…そんな気もするけどさー。
それにしても申し訳ない量だな。どこに片付ける気だろう。
「あー早く読みたいー。」