(一)この世界ごと愛したい
「リン…?」
「あ、おかえり。るう。」
レンを送って行ったるうが戻ってきた。
「大丈夫か?」
「…私ね、実はちょっと自信ない。」
「……。」
「二年前みたいに、守りたいものを傷つけられたとして。ただ傍観してるだけなんてきっと今もできっこない。」
なにも成長できてないんだけど。
仮に今ここが戦場だったとしても、私は同じ過ちを犯してしまう気がする。
「でも、幸か不幸かここは戦場じゃない。守りたいものも絞られてる。だから前と同じようにはならない…と思いたい。」
「最悪、俺と王子は捨てて行けって言ったってお前はどうせ聞かねえもんな。」
「そうなんだよねー。それができれば今も昔も圧勝なんだけど。」
「そんなお前だから、俺は側にいるんだ。」