(一)この世界ごと愛したい
相乗りで行けば、スピードは落ちるし馬にも負担が掛かる。
これから馬を準備しようにも…。
「ったく。少しは考えて動けよ。」
「るう!?」
驚くべきことに、馬を一騎連れてるうがやってきた。
別件って馬の手配のこと!?
「軍からとりあえず速いの借りてきた。」
「…るうありがとう!!!」
私は思わずるうに飛びつく。
「怪我すんなよ。」
「うん!」
「最速で帰ってこい。」
「うん!」
私がるうを手放せる日は来るんだろうか。
そう再確認させられ、るうを抱きしめる腕に力を込めると力一杯返してくれた。
「…行ってくるね。」
「ああ。」
「るうちゃんと大人しくしててね。それとエリクがそろそろ私の出発に気付くと思うから、飛び火しないようにレンといてあげて?」
「ああ、分かった。」
セザール王が私に外出許可出すなんて、エリクには想像し得なかっただろう。
だって、こんなに事が上手くいって私自身も驚いてるから。
「行ってこい。」
「うん、行ってきます。」
るうに見送られ、私とアキトは馬に乗り東の土地へ足を進めた。