彼の溺愛の波に乗せられて
「優弥くん…」

「俺こんなだけど、好きな子には一途よ?」

これ私本気で口説かれてる?
私はグイッとビールを飲んだ。

「とろとろに甘やかして、他の事なんて考えられなくしてあげようか」

そう言ってテーブルに乗っていた私の手の指先をチョンと指で触れられた。

不思議と嫌じゃなかった。

「嫌なこと、忘れさせてあげるよ」

嫌なこと…

「その寂しさ、俺が埋めてあげようか?」

悪魔の囁きのように誘惑される。
だんだんと酔ってきて視界がボヤけてくる。

今日は回るのがいつもより早い。
この誘惑のせいなのかなんなのか…

優弥くんがいつもと違う顔つきをして見せるからなのか…

あまりに甘く囁くから…

でも無理。
私は天寿が好き。

「優弥くん私…」

そう言ってハッキリ断ろうとしたその時。

「雅」

名前を呼ばれた。
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