彼の溺愛の波に乗せられて
〜天寿side〜

遅くなっちまった。

仕事が終わってマンションに帰ろうとした時携帯が鳴る。

ん?
雅人?

すっかり雅の兄貴たちとも仲良くなって、今では呼び捨てする仲になった。

「もしもし」

『天寿くん』

電話にでると雅人が少し真剣な感じで話す。

「どうしたん」

『雅の事なんだけど』

「雅がどうかしたのか!?」

『天寿くん。雅とあんまり会えてない?』

「え?」

『俺の親友の優弥っているんだけど。今そいつからメッセージきた』

どういう事だ?

『雅、彼氏に会えなくて弱ってるって。俺このままならもらうよって』

「は?」

その時ドクンと胸が大きく脈打った。

「雅いまどこにいんだよ」

思ったより低い声が出る。

『天寿くん。あいつ天邪鬼の甘えん坊だって知ってるよな?』

そう言われてハッとする。

休みの日になれば泊まりにくるし、そうやって会った時には素直にたっぷり甘えてきてたから気にしてなかった。
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