彼の溺愛の波に乗せられて
「はまってるの向こうから見えたから」

そう言って道路の方を指差した。

「あ、はい。おっしゃる通りです。板とか持ってないですよね?」

「ラダーあるし、牽引するよ」

それは非常に助かる。

「すみません。それじゃお願いします」

彼はコクっと頷くと私の車の前に車を移動して、牽引ロープをトランクから出して手際よく車に繋ぎ、ラダーをタイヤの下に入れて牽引するとあっさり脱出させてくれた。

そして彼はすぐに牽引ロープを外す。

「このまま止まらないで行って。またはまると悪い」

「あ、すみません! 助かりました! ありがとうございました!」

私は何度も何度もお辞儀をしてお礼を言ってその場を離れた。

本当に助かったわ。
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