彼の溺愛の波に乗せられて
「雅。大丈夫、どんな雅も、ありのままの雅が愛おしい」

また私は逃げてしまったというのに…
ちゃんと天寿に真実を確認して答えを聞く事が怖くて。

一人で勘違いして暴走して…。

ごめんね。

そう言おうとしたのに、そんな私をこうして捕まえに来てくれた。

花束はいつの間にか天寿の手に渡り後部座席に戻される。

「うっ…天寿っ…好き。離さないで…。私を置いていかないでっ」

私はついに正直にわがままを言う。

天寿は眉毛を下げて頷きながら優しい瞳を揺らす。

全部言いたい事言いなって言ってるみたいに。

「天寿のバカー。変な言い方して、誤解させたっ」

一方的に私は叫ぶ。

すると天寿は私をまた抱きしめてクスクス笑い出す。
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