彼の溺愛の波に乗せられて
なんだか最近ずっとあの人の事ばっかり考えてる気がする。

しかもなんか胸がザワザワする。

何だろう。
具合でも悪いのかな。

心臓が変な動きしてる。

そして次の日の早朝私は海に行った。

あれ?
いない。

どこかで会えるかもと期待していた自分に戸惑う。
ガッカリ…してる?

いーや!
気のせいだ!

私は振り払うように海に出た。
波に乗って余計な事を考えないように。

夢中になって波に逆らうように向かって行く。
そしてザブンとボードから落ちて波に飲まれた。

この瞬間も実は私は嫌いじゃない。
そのまま沈んでると誰かに腕を掴まれ海面に引っ張り上げれられた。

「おい! 大丈夫か!」

え?

そこにはさっきまでいなかったはずの彼が私を心配そうに見ていた。

しかもまだ服も着たままだ。

溺れてると思ったとか?

「あ、ごめんなさい。大丈夫。ちょっとだけ海水の中を満喫してただけ…」

「は?」

彼は心底驚いた顔を見せた。
< 58 / 301 >

この作品をシェア

pagetop