彼の溺愛の波に乗せられて
彰人はこうしていつもちょうど良く現れて私を連れ出してくれる。

そんな日々が続いて、周りの子達もやたらと付き合い出した。

なるほど。
そういう年頃ですしね。
私には関係ないけど。

そして卒業式の日、彰人と一緒に帰ってれば急に彰人が真剣な顔をして立ち止まった。

「彰人? 何してんの? 腹いたか?」

すると彰人は少しだけ困った顔をして笑った。

「なぁ。俺ら高校離れんじゃん」

ああ。
まぁ、そうね。

「うん。で?」

「俺らってこのまま?」

「別に高校変わっても友達なんだし遊べるでしょ」

すると彰人はため息をつく。

「俺、嫌なんだけど」

「は? なんで? 友達やめんの? バスケしないの?」

「するよ。でも友達はやめる」

「意味わかんない」

「彼氏にしてよ」

え…
彰人もそうだったの…?

その時彰人との思い出が走馬灯のように頭を駆け巡った。

いつだって変わらずに側にいてくれた彰人。
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