彼の溺愛の波に乗せられて
「はぁーおかし。すんません。こんな雅見た事なかったんでつい。俺、結婚してますから。たまたまこっちに仕事できただけです。それじゃ、雅元気でな。ちょっとだけいいすか?」
彰人は雅に声をかけて、俺は少し離れた所に連れて行かれた。
結婚してるって言ったか?
チラッと左手を見ると確かに指輪が光っているのが確認できた。
「すんません。あの雅なんすけど、あいつたぶんあんたに惚れてる。しかも初恋」
は?
初恋?
「お前と付き合ってたんだろ?」
「俺は中学の同級生で高一の時に少しだけ付き合ってたけど、全然ダメでした。雅はそれ以来誰とも恋愛してない。さっき聞いた」
え?
誰とも?
「お前なんか傷付けるような事やったんか?」
ぶん殴りたいくらい腑が煮えくりだってくるのを必死に拳を握って耐える。