メールチェッカー 【2】

独占欲。

そんなものとは無縁だと言い切れる、おとなしい小春の印象からはとても想像できない言葉。

だが、この拒否リストを見る限り、その三文字以外の単語が見つからない。




自分はそこまで愛されていると喜ぶべきか――。

だが、どう考えても徳田はうまく飲み込むことができなかった。


信じていた気持ちが一瞬にして崩れ、静かな小春の影に潜む黒い思惑を想像し、とてつもない恐怖心に襲われた。


その上、自分に何も知識がないのを逆手に取っての、この行為。

見下され、ひどく馬鹿にされたかのようで、言いようのない悔しさがふつふつとこみ上げてきた。

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