百日後に離婚予定のはずが、溺愛モードに入りました!
 最初から結ばれないことが確定しているのに、彼を愛してしまうなんて。
 偽りの結婚であり、やがて離婚が待っている。

 結婚後まもなく離婚をすれば彼はわけありの人となり、縁談が来なくなると思ったのだろう。
 そんなふうに人を利用する人だなんて思いもしなかった。
 彼が優しかったのは利用する後ろめたさか、罪滅ぼしのつもりだったのだろう。

 私はその晩、泣きに泣いた。
 翌朝は目が腫れてしまって彼に心配されたけれど、なんでもないとだけ答えてやりすごした。



 そうこうするうちにあっという間に百日目を迎える。
 私は朝からため息をついて過ごした。

 彼はいつ私に離婚を宣言するのだろう。
 彼は朝食を終えるといつものように仕事に出てしまい、私は困惑した。

 帰ってから離婚を告げられるのだろうか。
 私室に戻り、窓から庭園を眺め、ため息をついて過ごす。

 じりじりしながら一日を過ごし、とうとう夜となった。
 その晩の夕食はいつもより豪華で、最後の晩餐だからか、と悲しくなった。

 彼はどことなくうきうきとしているようだった。
 ようやく離婚して自由になれるのだから、うれしいに違いない。

 一方の私は話を切り出されるのはいつだろうかと胃がきりきりして、食事を楽しむことできなかった。
 いったいいつになったらその話をされるのだろう。
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