彼がモデルになったら
「やったじゃん!!!!!!!!」

後ろから声がして振り返ると蒼がいた。


嬉しそうに笑ってくれた。




「蒼のおかげだよ」

私はホントに感謝してる。

背中を押してくれて。


「ありがとう」



「何もしてないから」

そういいながら、蒼は違う違うという素振りで手を振った。







「蒼のことなんだけど……あいつとなるべく一緒にいないで」

休み時間に突然呼び出されて、蓮君から言われた。



廊下の騒がしいけ声が一瞬遠のいた。



「……友達なんだけど」

私は言った。

ホントに大事な友達なんだ。


「やっぱ、あんま良く思えないんだ。蒼といるの。
……なんつーか、ま、焼きもちかな?」

「…………」

キーンコーンカーンコン
チャイムが鳴った。

蓮君は教室へ帰っていく。

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