彼がモデルになったら
蓮君に会いたい。

考えて考えてようやく蓮君にラインした。

そしたら、今から行くそう返事が来た。



蓮君の家は一駅ぶんくらい学校から離れてて、自転車で通学してる。

私は学校から割と近くに住んでる。



公園で待ち合わせをした。

街灯の明かりしかなくて、真っ暗で寒い。


「はぁっはぁ……どっか、ファミレス入ろうか?」

息を蓮君がそう息を切らせながら言った。
顔が赤い。


「寒いのにごめんね、急に」
私は言った。

「大丈夫。チャリ飛ばしてきた」
笑顔で蓮君は言った。
体を縮こませながら、手に寒そうに息を吹きかけてる。

その笑顔が本当に好きだった。

「ありがとう」
私が言うと、蓮君の左手が私に触れた。




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