The previous night of the world revolution
「…久しいな、ルシファー・ルド・ウィスタリア」

「…どうも」

四日目にして姿を見せたオルタンスは、珍しく…少し緊張しているように見えた。

そのときは分からなかった。でも、もう既に…悪夢は始まっていたのだ。

「話をするのは傷が癒えてからって言われました。その話を、ようやくしてくれるんですか」

「そうだな。貴殿にとっては酷く不当な扱いで、気分が悪かったことだろう」

オルタンスはそう言って、俺の拘束を解いてくれた。

…全くだ。拘束されて嬉しい者は、そんなにいない。少なくとも俺にそんな性癖はない。

拘束を外されるなり、俺はゆっくりと上半身を起こした。脇腹の傷がまだ痛かったが、横になったまま話したくはなかった。

「…それで?一体どういうことです。どうなってるんですか?女王陛下は無事なんですか」

「陛下は無事だ。傷一つない。貴殿が庇ったからな」

そうですか。それならとりあえずは安心だ。

「…結論から言わせてもらう」

「はい?」

「貴殿にとっては理不尽なことこの上ないだろうが…どうか冷静に聞いて欲しい」

そう前置きした時点で、この男を殺していれば、俺の運命は変わっていたのだろうか。





















「今回のローゼリア女王暗殺未遂の、犯人は貴殿ということになる」




…俺の、今までの人生を。

そして、これからの人生を。

全部無に返すようなことを、この男は平然と言ってのけた。



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