うみに溺れる。
僕と付き合ってほしい、と言うと海は笑って承諾してくれた。
付き合い始めてからの海は僕の為にメイクを頑張ったり、髪型や外見に力を入れるようになった。
それは僕に良いと思われたい、好意そのもので嬉しくてたまらなかった。
『あ、これ空人が好きそうな味じゃない?』
『このキャラクターさ、昔空人も好きだったんだよねぇ。その時に買ったキーホルダー未だに持ってるよ、私』
『この後空人も呼ぶ?どーせ暇してそうじゃん』
海は、僕の事が好きなんじゃない。
その感情に気付いていないところも空人と同じで腹が立つ。
『そんなに空人が気になるんだったら空人と2人で居れば?』
冷たく言い放った事は自覚している。
途端に海は『ごめん、そんなつもりじゃ…』と僕の後を追いかけて来た。
あぁ、違う。
そんな顔をさせたかったわけじゃないのに。