女嫌いな年下のおとこのこ
聖は何も答えず黙々と箸を進める。
それをどう捉えたのかは謎だが、飛鳥はあっけらかんと言った。
「ならやっぱり俺は諦めません」
「だからそれは困るんだけど…」
「白河さんみたいな女性初めてなので。少しでも可能性あるなら諦めたくないんです」
「…望みは薄いと思ってね」
飛鳥の姿はまるで自分を見ているようだった。
叶わないと分かっているのに諦めきれない、そんないじらしい姿。
だからこそ強く拒絶出来なかった。
はっきりと迷惑だと告げた方がいい事は分かっていても、それが自分に言える精一杯だった。
海外赴任に後輩からのアプローチ、変わることのない瑞希への想い。
まとまらない考えにぐるぐると感情が渦巻き、美味しいはずのランチはまるで泥でも食べているかのように味を感じなかった。