女嫌いな年下のおとこのこ


まるで分からないと言った聖の様子に瑞希の顔が段々と驚愕のものへと変化する。


「まさかお前…セックスも知らねえのか」
「そんなまさか、当然知ってるよ。けど瑞希くんと私には結びつかないなって思って」
「この後に及んでまだそんな事言ってんのかテメェ」
「だって瑞希くんが女性が駄目になった原因だよ?いくらなんでもさすがにこれは…ねえ?」
「……」


瑞希は黙り込むと、スッと腰を下げて冷え切った声で言った。


「じゃあこれはなんて説明すんだよ」
「え?……っ、え!?」


下腹部に当たったそれは、瑞希が間違いなく聖を性の対象して意識している事を物語っていた。

それまで冷静だった聖だが、目の当たりした事実にようやく焦りが生まれた。


「う、うそ、だって…」
「嘘なワケあるか。お前と同棲してた頃からこうなってたわ」
「……」
「つー訳だ。納得したならヤんぞ」
「…こ、心の準備が…」
「ガキか。そもそも煽ったのはそっちだろ、バカみてえに好き好き言いやがって」



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