女嫌いな年下のおとこのこ


「あんな感じの姉が家に二人いて、慣れてるだけなんで」
「へえ、飛鳥くん弟だったんだ」
「はい。双子の姉達に散々遊ばれて育ってきたんで既視感しかなかったです」


姉二人に揉みくちゃにされて虚無になっている飛鳥の表情を想像すると何だか笑えた。


「姉かあ〜分かる分かる。俺も姉貴にパシられてばっかりだったわ」


酔った上司は、うんうんと共感しながらしみじみと言う。


「だからかねえ、嫁さんは姉とは正反対のタイプ選んだな。年下だし。ある意味やっぱり姉って一番身近な女だからか、基準になるよな」
「そういうものですか?」
「少なくとも俺はな。飛鳥はどうだ…てかお前今彼女いんの?」


この上司は理性が緩むと人のプライベートをズカズカ踏み込んでくるタイプらしい。

それが気にならない聖にとっては快活で良い先輩なのだが、今の若い子にはセクハラにならないかとヒヤヒヤした。

だがその心配は必要無かったようで、飛鳥は嫌がる素振りなく淡々と答えていた。


「今は居ないです。でも考えてみれば、俺は逆に姉みたいなタイプが多い気がします」
「へー。確かにお前受身っぽいもんな。その面だし、寄ってくる女多そう」
「多いかは分からないですが、ストレートに気持ちを言ってくれるのは嬉しいですね」



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