【電子書籍化決定】改題/犬猿の仲の狼王子から、なぜか求愛されています!?(旧題/関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている)
メイドたちが揃って心配そうな吐息をもらす。
その直前、吹き抜けた風が公爵邸の美しい庭園の花弁を舞わせていた。
金髪を片手で押さえ、しばしそちらに気を取られていたシェスティは聞こえていなかった。
風がやんだ時、ふっとメイドたちの様子に気付く。
「どうかした?」
「いいえ……その、わたくしたちから言えることとしたら、殿下が報われてくれればいいな、と……」
シェスティは、遠い目をしたメイドたちにきょとんとした。
◇◇◇
その翌日、馬に乗った王子付きの護衛たちは、かなり気にした様子で馬車のほうをちらちらと見ていた。
車内にいるのはカディオだ。
向かいには、珍しく護衛騎士隊長が座っている。
「殿下、どうか深呼吸をしてください」
「わ、分かっている」
今日こそは、ちゃんと話す。
そう決めているのだが、シェスティの姿を思い浮かべ、そして今は彼女に会うのだと意識しまた動悸が激しくなっている。
(また美しくなって……)
あれで隣国にいい人がいなかったなんて、本当だろうか。
告白されたりだとか――。
「うぐぅっ」
「殿下っ」
胸を押さえたカディオを見て、護衛騎士隊長が駆け寄る。
その直前、吹き抜けた風が公爵邸の美しい庭園の花弁を舞わせていた。
金髪を片手で押さえ、しばしそちらに気を取られていたシェスティは聞こえていなかった。
風がやんだ時、ふっとメイドたちの様子に気付く。
「どうかした?」
「いいえ……その、わたくしたちから言えることとしたら、殿下が報われてくれればいいな、と……」
シェスティは、遠い目をしたメイドたちにきょとんとした。
◇◇◇
その翌日、馬に乗った王子付きの護衛たちは、かなり気にした様子で馬車のほうをちらちらと見ていた。
車内にいるのはカディオだ。
向かいには、珍しく護衛騎士隊長が座っている。
「殿下、どうか深呼吸をしてください」
「わ、分かっている」
今日こそは、ちゃんと話す。
そう決めているのだが、シェスティの姿を思い浮かべ、そして今は彼女に会うのだと意識しまた動悸が激しくなっている。
(また美しくなって……)
あれで隣国にいい人がいなかったなんて、本当だろうか。
告白されたりだとか――。
「うぐぅっ」
「殿下っ」
胸を押さえたカディオを見て、護衛騎士隊長が駆け寄る。