恋する花束を君に

「今日、飲みに付き合えよ。2人きりで。」

航太の顔が近いことが気になり、わたしは航太の肩を押して遠ざけようとした。

「ごめん、無理。それにこれ、壁ドンだよね?これでわたしがキュンってすると思ったの?」
「女は壁ドンに弱いもんじゃないのか?」
「航太、ドラマとか漫画の影響受けすぎじゃない?」

わたしがそう言っていると、航太の後ろを通り「本当に壁ドンする人、初めて見ました。じゃあ、お先に失礼します。」とタイムカードを切って、帰って行く薗田さん。

航太は恥ずかしくなったのか、壁から手を離すと、帰って行く薗田さんに向かって「うるせーよ!」と吠えていた。

「今日は、早く家に帰ってゆっくりお風呂に浸かりたいの。だから、飲みはパス!」
「最近行ってないじゃんか。たまには付き合えよ。」
「航太と一緒に行くと絡まれて疲れるだけだもん。」

わたしはそう言うと、「じゃあね!お疲れ〜!」と言い、タイムカードを切ると退勤した。

明日と明後日は土日で休み。
土日はゆっくり休むんだぁ!

そう思いながら、わたしはいつも使っているバス停に向かい、ゴリゴリに凝っている肩と首を回しながら、バスが到着するのを待つのだった。

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