恋する花束を君に
バス停に着くと、丁度バスが到着していて、ぞろぞろと仕事帰りの人や学生たちが乗り込んでいるところだった。
しかし、わたしはそのバスを見送り、バス停にあるベンチに座った。
誰も居なくなったバス停。
わたしはぼんやりとして、空を見上げた。
"わたしはずっと、、、なごみが嫌いだった。"
由美子が言ったその言葉がズシンと胸にのしかかって苦しくなる。
もう一度、人を信じてみたい。
わたしは、、、間違ってたのかな。
そう思うと、涙が溢れてきた。
すると、後ろから「バス、行っちゃいましたよ?」という声が聞こえた。
わたしがハッとすると、わたしを覗き込むように隣にやってきたのは、薗田さんだった。
「ここのバス停、本数少ないですよね。偶然、三崎さんを見掛けたので、乗らなくて大丈夫なのかなって思って。」
そう言いながら、薗田さんはわたしの隣に座った。
「と言うのは、嘘です。三崎さんが心配で、、、ついて来てしまいました。」
薗田さんはそう言うと、自分のジャケットを脱ぎ、わたしの膝に掛けてくれた。
「今日は寒いですからね。」
膝に掛かったジャケットは温かく、薗田さんの温もりを感じた。