タイセツナモノ

タオルを洗濯して、私は仕事を全て終わらせたことを確認し体育館から出た。外はもう、真っ暗だ。夏のせいか、こんな時間でも蒸し暑い。「はぁっ」と溜息をつき、歩いていると後ろからポンっと肩を軽く叩かれ、私は振り向いた。
「やっほー、えっと…佐藤さん!」
「桃花ちゃん、もしかして今帰り?」
冬馬先輩と拓也先輩だ。えーっと、確か…2人は友達………なんだっけ?だからこんなにも仲がいいのか。
「あ、はい!そうですけど、おふたりは…?」
少し見上げながら、尋ねる。すると2人は
「「実は、俺…佐藤さん/桃花ちゃんと一緒に帰りたくて…」」
と2人揃って言った。2人とも、顔を逸らしながら言ってるし少し頬が赤かった。
私はクスッと小さく笑った。
「ふふっ、いいですよ。2人は、────町のところなんですか?」
2人はまた揃って、コクンッと頷いた。ほんと、よく揃う2人だ。まるで双子みたい。
「なら、帰りましょう。」と誘い、私はまた"嘘の笑顔"を作りながら言った。
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