極愛〜狙われたら最後〜
「何がよ」

「結局は俺たちの組のために…」

「それなら尚更気合いが入るってもんよ」

なんだと?
また身体を武器に…

「でももう身体は使わない」

そして雫は俺の上に乗り直した。

「わかってるでしょ? もう他の人となんてできっこないわ」

そう言って微笑むと俺にキスをした。
はぁ。
敵わねぇ。

「そんな事誰がさせるかよ。お前は俺のもんだ」

「私を騙して妻にさせて。心まで持っていったんだから、きっちり責任とって」

「そのつもりだ。俺の妻になった事、後悔させない」

「その言葉忘れないでよ」

「ああ」

「私を蔑ろにしたら、殺るわよ?」

ピリッと一瞬、殺気が出る。
ははは。
本気らしい。

「俺の命はお前のもんだ。生かすも殺すも、お前が決めろ」

「その時は、あなたを殺して私も死ぬ」

この狂気混じりの脅しともとれるその言葉は、俺にとっては最大の愛の告白に聞こえた。
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