極愛〜狙われたら最後〜
そして入れ違うようにドドドドと廊下から足跡が聞こえてくる。

ったくうるせぇな。

「半沢。うるせぇ」

見ずともわかるわ。

「さ、さーせんっ」

そう言って病室にそーっと入って来る。

「ね、姐さん大丈夫すか?」

「ああ」

「すいやせん。俺…」

まぁ普通だったら、付き人なのに知らない間に家を抜け出されて、こんな事になってんだから謝って当然。

なんなら謝ったくらいじゃ済まされねぇ。

「いや。お前は良くやってくれてる。そもそも雫はうちの専属のアサシンのメンバーだった」

小さな目が大きく開いた。
なんだコイツ。
ちゃんと目開くじゃねぇか。

どうやらアサシンだった事までは聞いてなかったようだな。

「ね、姐さんがすか!?」

「ああ。他言無用だぞ。バレたらその辺から鉄砲玉飛んでくるからな?」

俺はニヤっと笑って見せた。

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