極愛〜狙われたら最後〜
彼にとっては私ってやっぱり単なる気まぐれで、玩具のひとつなのかもしれない。

こんな所に閉じ込めておいて。

そのまましたって妊娠する心配もないわけだし。

だから妻にしたのかも。

落とすとか言っておいて何もしてこないのが答えだ。
気分が乗らないのか、完全に放置だ。

ずいぶんと身勝手よね。

すると急に扉が開いて龍臣が顔を見せた。

「ここにいたのか…」

は?

ずっといましたよ。
どうしたのそんな焦って。

「おかえり」

とりあえず敵意はないと見せかけるために妻っぽく? 振る舞ってみる。

「ああ。ただいま」

龍臣の左手の薬指にはしっかりと指輪が嵌められている。
もちろん私の指にも。

どうせ仮初の夫婦なんだからと思ったが、一体いくらしたんだかもわからない高級ブランドの指輪を先日一瞬帰ってきた際に付けられた。

「どうしたの?」

「いや。なんでもない。変わりないか?」

「ないよ」

「そうか」

そう言って龍臣は扉を閉めると行ってしまった。

私はその扉を見て首をかしげる。

変なの。
いつも変だけど。
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