蒼い空の下で愛を誓う〜飛行機を降りたパイロットはただ君を好きなだけの男〜
「え……、あの結城さん?」

「はい! あの結城さんです。もうすぐ1年になります。この前一緒にグアムに行ったのは私です。みんなに悠里さんとの仲を誤解されていたので申し訳なく思っていたんです。でも私も言い出せなくて。本当にごめんなさい」

彼女は申し訳なさそうに私に頭を下げてきた。そんな彼女の言葉にまたしても開いた口が塞がらない。

「結城さんに桐生さんが彼女とグアムに行く話を聞いて私もおねだりしたんです。まさか日にちが重なっているとは思わなくて。結城さんの相手は私です、とは言えなくて……」

言えない理由は私が1番わかっている。だから彼女を責めるなんてできない。

「本当にびっくり。でも1年も付き合っているなんて全然気がつかなかった」

「この世界で仕事をしている限り言えないですよね。彼は気にしていないみたいだけど私が頼んで隠してもらっているんです」

「そうなのね。一緒だね。私も秘密ならとお願いして付き合っていたの」

髪の毛をまとめ上げながら話続ける未来ちゃんは大きく頷き、同意を示していた。

「これだけオープンに出勤してきたってことは、と思って本当に嬉しくなっちゃったんです。お互い今の関係がベストだと思っていないけど、なかなか彼らと付き合っていると言うのは難しいですよね」

私も大きく頷いた。

「でもこうして一緒の悩みを話すことができて嬉しいです。またゆっくり話ましょうよ。4人で食事もいいですよね」

今朝こわごわと出勤してきたが、最初に見られたのが未来ちゃんで本当によかった。
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