蒼い空の下で愛を誓う〜飛行機を降りたパイロットはただ君を好きなだけの男〜
帰宅すると制服のポケットに忍ばされていたメモを広げため息をついた。
メモには桐生さんのIDと一緒にまた食事に行こうと書かれていた。穏便に済ませたいのにどうしたらいいのだろう。彼との話は正直楽しかった。あのまま知らずにいたらまた会いたいと思った。でも桐生さんだとわかってしまった今、また食事に行くことはできない。もしこのことが周囲に知られたら昼間のCAさんたちのような視線や同僚たちからどんな目で見られ言われるのかと考えたらたまったものじゃない。私は今の職場がとても気に入っており、いつまでも長く穏やかに働きたい。波風を立てるようなことはしたくない。
何度も打っては消してを繰り返しようやく文面ができた。意を決して送信ボタンを押した。

【お疲れ様です。先日はご馳走になりありがとうございました。同じ職場でお互い気まずくなるのも嫌なので、せっかくですが食事は遠慮させていただけばと思います。今後もさらなるご活躍を陰ながら応援しています。鷺宮悠里】

するとすぐに既読がついた。そして返信が即座にきた。

【嫌です。このまま終わるつもりはないです】

どうして? お互い何もなかったことにするのが一番なのに。返信に戸惑っているとすぐに次のメッセージが届いた。

【俺は悠里ちゃんともっと話がしたいと思っている。シフトを送るから今月の都合の合う日を教えてほしい。教えてくれないのなら直接聞くだけだ】

メッセージを読み終わる前にすぐに次のメッセージが届いた。ファイルを開けると彼の今月のシフトで、本気なんだと改めて感じ頭を垂れた。
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