蒼い空の下で愛を誓う〜飛行機を降りたパイロットはただ君を好きなだけの男〜
「今日も可愛い格好だな。私服はいつもそんな感じなのか?」

今日は何を着てきたらいいのかわからず、本当に悩んだ。それこそ数日かけクローゼットの中を漁り、鏡の前であれこれと組み合わせてみたが、気合が入りすぎているのもどうかと思い普段よりも少しお出かけ着、程度にとどめた。とはいえ大好きなオフホワイトのニットにダークグレーのロングプリーツスカート。足元はショートブーツを合わせた。首元にはワンポイントになるようゴールドのネックレスを合わせてみた。よくあるシンプルなコーディネイトにしたのに彼にそんなふうに言われるとまたドキッとしてしまう。今日まだ会ったばかりなのにすでに何度もドキドキさせられている。これでは私の心臓はもたないと自覚してしまうくらい心臓の音がうるさい。

「そ、そんなこと。桐生さんも相変わらず素敵です」

「そうか? 普通のスーツだが、ありがとう」

パイロットの中には私服で来る人も、彼のようにスーツで出勤する人もいる。彼はスーツがとても似合っているが、どうみても会社員には見えないオーラのようなものを感じる。ダークブラウンのスーツに黒いストライブのワイシャツ、同系色のネクタイを締めていた。モデルのようなスタイルに思わず見惚れてしまいそうだ。
彼と食事をするのはあの日以来久しぶりなはずなのに彼の話術がすごいのか、私たちは食事の間ずっと会話が途切れることはなかった。緊張していたはずなのに楽しくて引き込まれてしまった。
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