狂気のお姫様
第3節 フィーリングの拉致
やはり噂は流れるもので。
『東堂律が屋上に行った』
朝からそう囁かれている。
そりゃあ、あの鹿島杏奈にバレたんだから噂もまわるだろうと思ってはいたが、女子高生の、噂がまわる速度はバカにできない。一瞬だ。
「まじで?かなみん、そういう設定なの?」
「そう。私東堂にいじめられてるから」
「え、俺どうしよ」
「蘭くんはそのままでいいよ。小細工してもバレそうだから」
それでだ。
今はお昼休み、なのだが。
「え、律の弁当うまそうなんだけど」
「とっていいよ」
「なんで小田が許可出してんだよ」
なんでこいつがいるのか。
昼休みになり、いつものように小田と向かい合って弁当を食べようとしていた。
そしたら、いきなりこのメガネが焼きそばパンをぶら下げて現れたのだ。
教室はもちろん少しザワザワしたが、彼は天の5人よりかは遥かにオーラがない。なんというか…、庶民的と言えばいいのだろうか。メガネを外したらまた違うとは思うが、本当にザワザワしたのは一瞬だった。
きっと蘭が天じゃないということも回ったのだろう。
小田も驚いていたものの、この男、コミュ力がバカ高い。最初こそ嫌がっていたものの、あの小田が注目のイケメンと仲良くしているのだ。こっちが驚愕だ。
「うま!」
「そうだろ」
「だからなんで小田が得意げなんだよ」
そしてもれなく私も仲良くなってしまった。
「律天才だな!!」
だって…だってさ…
こいつ良い奴なんだもん…!!!
「くぅ…」
こんな簡単に懐に入られるとは…。
思わずお箸を握りしめていると、ひょいひょい私の弁当からおかずがとられていく。
「どんだけ食べてんだよコラ」
「あ、つい。じゃあこっちやるよ」
差し出されたのは焼きそばパン。
の、パンの部分。
「それもう焼きそばパンじゃないじゃん!!!ただのパンじゃん!!!」
「俺具は食べたいんだよなぁ!」
「脳みそゆるゆるかよ!!」
アホだ。とにかくアホなのだ。
しっかしているところはしっかりしているのだが、素でアホだ。
そして言わずもがな小田もアホ。意気投合するのは遅くはなかった。
『東堂律が屋上に行った』
朝からそう囁かれている。
そりゃあ、あの鹿島杏奈にバレたんだから噂もまわるだろうと思ってはいたが、女子高生の、噂がまわる速度はバカにできない。一瞬だ。
「まじで?かなみん、そういう設定なの?」
「そう。私東堂にいじめられてるから」
「え、俺どうしよ」
「蘭くんはそのままでいいよ。小細工してもバレそうだから」
それでだ。
今はお昼休み、なのだが。
「え、律の弁当うまそうなんだけど」
「とっていいよ」
「なんで小田が許可出してんだよ」
なんでこいつがいるのか。
昼休みになり、いつものように小田と向かい合って弁当を食べようとしていた。
そしたら、いきなりこのメガネが焼きそばパンをぶら下げて現れたのだ。
教室はもちろん少しザワザワしたが、彼は天の5人よりかは遥かにオーラがない。なんというか…、庶民的と言えばいいのだろうか。メガネを外したらまた違うとは思うが、本当にザワザワしたのは一瞬だった。
きっと蘭が天じゃないということも回ったのだろう。
小田も驚いていたものの、この男、コミュ力がバカ高い。最初こそ嫌がっていたものの、あの小田が注目のイケメンと仲良くしているのだ。こっちが驚愕だ。
「うま!」
「そうだろ」
「だからなんで小田が得意げなんだよ」
そしてもれなく私も仲良くなってしまった。
「律天才だな!!」
だって…だってさ…
こいつ良い奴なんだもん…!!!
「くぅ…」
こんな簡単に懐に入られるとは…。
思わずお箸を握りしめていると、ひょいひょい私の弁当からおかずがとられていく。
「どんだけ食べてんだよコラ」
「あ、つい。じゃあこっちやるよ」
差し出されたのは焼きそばパン。
の、パンの部分。
「それもう焼きそばパンじゃないじゃん!!!ただのパンじゃん!!!」
「俺具は食べたいんだよなぁ!」
「脳みそゆるゆるかよ!!」
アホだ。とにかくアホなのだ。
しっかしているところはしっかりしているのだが、素でアホだ。
そして言わずもがな小田もアホ。意気投合するのは遅くはなかった。