狂気のお姫様

第2節 ささやかな癒し

朝起きたら陽ちゃんが隣で寝てた。

「…は?」

普通に寝てた。ていうか私の布団とってやがった。どうりで寒いと思ってたんだよ…ボケが。

「…チッ」

こういうことはたまにある。なのでわざわざ驚くほどのことでもないが、布団とるのは大罪。許すまじ。

「…」

ドスンッ

ということで蹴り落とした。ベッドから。


「いって…………あれ…布団…」

落ちた衝撃で起きたらしい。下から寝ぼけた声が聞こえる。

てめぇの布団はねぇ。ていうかもとよりこれは私の布団だ。


「…うー」


もそもそと起き上がる音がする。

「さみぃ」

知らん。

「律」

無視だ。

「あ、そういえば、起こしに来たんだった忘れてた」

わざわざ休日に起こしに来るな何の用だよ。

「ジローさんが呼んでたんだった」

「うぉおい!!早く言えよ!!!!何普通に一緒に寝てんだよ!!!!」


ガバァッ!っと漫画かと思うくらい綺麗に飛び起きる。

え、アホなの?アホなのこの人!?普通に起こせよ。ジローさんが呼んでるって言ったらさすがに私も普通に起きるよ。


「うわ、びっくりしたー。いきなり起きるなよボケ」

「いや!!!起こせよボケ!!!」

「布団気持ちよさそうだった」

「お前の脳みそふにゃふにゃだな!!!」

「いてっ、り、律ちゃん、暴力!朝から暴力!」


ポリポリ頭をかいてる陽ちゃんにげしげしと蹴りを入れる。


「いつ!?ジローさん呼んでたのいつ!?」

「んー、9時とか?そんな時間たってねぇだろー」

バッと目覚まし時計を見る。

現在の時刻、AM11:00。

「わー、いっぱい寝たなー」

「そだねー」

「…」

「…」

「「殺される」」


そこからは早かった。

マッハで着替えて2人でジローさんのもとへ。

なんで陽ちゃんに頼んだんだよジローさんめ。昔から、朝私を起こしにきたと思ったら一緒に寝るというアホみたいな癖があるから、陽ちゃんは私を起こすのにすこぶる向かないのだ。

ていうか2時間何してたんだよジローさん。他の誰か寄越せよ。それかもう自分で起こしにこいよ。20分ぐらいでおかしいな来ないな、と思うだろ。2時間だぞ2時間。
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