年の差十五の旦那様 外伝②~いつか、それが『愛』になる~
第11話 わからない
「弟のことは可愛かったし、好きでした。でも、心のどこかで両親の愛が俺からなくなるんじゃないか――って、思ってしまって」

 苦笑を浮かべたアルロイさんから、視線が離せない。

 じっと見つめてしまう。彼の視線は玩具に注がれていた。

「そんなはずないって、頭のどこかではわかっていたはずなのに」

 残念ながら、私にはアルロイさんのその気持ちがわからない。

 私にも妹がいるけど、双子だもの。

(私にとってマリンは、妹というより半身だもの)

 ずっと一緒に育ってきた。片時も離れたことがなかった。

 ただ、薄々察している。私たちがずっと一緒にいることなどできないんだと。
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