年の差十五の旦那様 外伝②~いつか、それが『愛』になる~
彼は廊下をずんずんと進んでいく。さらに、劇場の人たちとも顔見知りらしく、にこやかに挨拶をしていた。
(アルロイさんって、どういう人なの?)
彼はただの庭師じゃないの……?
私がいろいろと考えていると、目の前から華やかな女性が歩いてくる。
背丈は高くて、プロポーション抜群。艶やかな赤髪が特徴的だった。
「あら、アルロイじゃない」
彼女はにこにこと笑ってこちらに駆けてきた。
「あなたがここに来るなんて珍しいわね。どういう風の吹き回し?」
「別に大した意味はない」
「まぁ、相変わらずそっけない。――と、そちらの人は?」
女性が私に気づいた。恐縮して頭を下げると、彼女は意味ありげに「ふぅん」と声をあげる。
な、なんか嫌な感じ。
「あたし、ロレインっていうの。あなたは?」
「……クレアと言います」
「そう。ぜひとも楽しんでいってちょうだい」
彼女は踵を返していく。
歩き方一つとっても、とても美しい。
(あのドレス、背中が大きく空いているのね。すごい)
私には着ることもできないドレスだ。
ぼうっとロレインさんを見つめていると、強い力で手首をつかまれた。
「……クレアさん」
(アルロイさんって、どういう人なの?)
彼はただの庭師じゃないの……?
私がいろいろと考えていると、目の前から華やかな女性が歩いてくる。
背丈は高くて、プロポーション抜群。艶やかな赤髪が特徴的だった。
「あら、アルロイじゃない」
彼女はにこにこと笑ってこちらに駆けてきた。
「あなたがここに来るなんて珍しいわね。どういう風の吹き回し?」
「別に大した意味はない」
「まぁ、相変わらずそっけない。――と、そちらの人は?」
女性が私に気づいた。恐縮して頭を下げると、彼女は意味ありげに「ふぅん」と声をあげる。
な、なんか嫌な感じ。
「あたし、ロレインっていうの。あなたは?」
「……クレアと言います」
「そう。ぜひとも楽しんでいってちょうだい」
彼女は踵を返していく。
歩き方一つとっても、とても美しい。
(あのドレス、背中が大きく空いているのね。すごい)
私には着ることもできないドレスだ。
ぼうっとロレインさんを見つめていると、強い力で手首をつかまれた。
「……クレアさん」