年の差十五の旦那様 外伝②~いつか、それが『愛』になる~
閑話3 幼馴染(アルロイ視点)
 ◇◇◇

「やっほう、アルロイ!」

 業務報告のために叔父の家を訪れた俺を出迎えたのは、よりにもよってロレインだった。

 自然と扉を閉めようとした。だが、ロレインは素早く足を差し込んで扉が閉まるのを阻む。

「なんで閉めるの! あたしとアルロイは昔馴染みじゃない!」

 ふくれっ面のロレインに冷たい視線を浴びせる。

 確かに、彼女の言っていることは間違いない。俺とロレインは――同郷の幼馴染だ。

「……なんでここにいるんだ」

 目を細めると、ロレインは「ふふん」と胸を張った。

「ちょっとここらに用事があってね。あたしレベルの有名人になると、宿選びも大変なの」
「つまり、転がり込んできたってことか」
「ま、簡単に言うとそうなるね」

 叔父さんもお人好しが過ぎる。どうせ、笑いながら許可したんだろう。
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