年の差十五の旦那様 外伝②~いつか、それが『愛』になる~
「この間ロザリアにもらったの。お土産ですって」
舌で転がすと、表面が溶けだして口の中でいちごの味がさらに広がる。とても美味しかった。
「……亡くなった妹がね、飴細工が好きだったの」
ラベルを指先でなぞりながら、アネットさんはしみじみとつぶやいた。
「あの子は病弱で寝台の上からあまり動けなかった。そんなあの子の楽しみは、窓から庭園を眺めることだった」
私は黙って彼女の言葉を聞いていた。こうやってアネットさんが自分のことを話してくれるのは、珍しい。
「特に花を見るのが好きだったわ。にこにことして、私に教えてくれるの。今日はあの花が咲いたの~って」
蓋を閉じて、缶を元の場所に戻す。彼女の瞳に宿る感情は、私にはうまく言葉にできない。
「あるときお祭りがあったわ。私はお土産に、あの子が好きな花をかたどった飴細工を買ったの。あの子は……すごく喜んでくれた。それから、なにかあったら飴細工をお土産にしたわ。あの子はすごく喜んだ。だから、私にとって飴は、あの子そのものだった。正直、一時期は見るのもいやだったのよ」
戻ってきてソファーに腰かけて、彼女はカップを手に取った。何度か息を吹きかけて、紅茶を口に運ぶ。
舌で転がすと、表面が溶けだして口の中でいちごの味がさらに広がる。とても美味しかった。
「……亡くなった妹がね、飴細工が好きだったの」
ラベルを指先でなぞりながら、アネットさんはしみじみとつぶやいた。
「あの子は病弱で寝台の上からあまり動けなかった。そんなあの子の楽しみは、窓から庭園を眺めることだった」
私は黙って彼女の言葉を聞いていた。こうやってアネットさんが自分のことを話してくれるのは、珍しい。
「特に花を見るのが好きだったわ。にこにことして、私に教えてくれるの。今日はあの花が咲いたの~って」
蓋を閉じて、缶を元の場所に戻す。彼女の瞳に宿る感情は、私にはうまく言葉にできない。
「あるときお祭りがあったわ。私はお土産に、あの子が好きな花をかたどった飴細工を買ったの。あの子は……すごく喜んでくれた。それから、なにかあったら飴細工をお土産にしたわ。あの子はすごく喜んだ。だから、私にとって飴は、あの子そのものだった。正直、一時期は見るのもいやだったのよ」
戻ってきてソファーに腰かけて、彼女はカップを手に取った。何度か息を吹きかけて、紅茶を口に運ぶ。


