早河シリーズ完結編【魔術師】
コンビニの駐車場に停めた車内でダンタリオンは舌打ちした。苛つきの舌打ちと貧乏揺すりを交互に行う。
(どいつもこいつも簡単に捕まりやがって。アーサーの情報が早河に流れていたなんて、聞いてねぇぞ)
相方がコンビニのトイレに立ち寄ってもうすぐ3分が経過する。ダンタリオンはコンビニの店内に目を向けた。
(早河が鎌倉にいるのも厄介だな。やはり早々に始末しておけばよかった。俺の崇高な計画は誰にも邪魔させない)
早河はどうして子ども達の監禁場所が鎌倉だと気付いたのか。鎌倉の情報はどこにも漏れていないはずだ。
警察関係者ではない早河の行動パターンは読みにくい。
(上野や小山のスマホのセキュリティ強度を上げたのは矢野か?)
篠山恵子の逮捕によって警察上層部の情報が手に入り辛くなった。警察関係者のスマートフォンをハッキングしても何も情報が得られない。
それどころか、関係者のスマホやPCのセキュリティが昨日から強化され始めた。
『そうか。アーサーの情報を早河に流したのが佐藤か……』
早河と佐藤が組んでいると考えれば辻褄が合う。
気に入らないのは小山真紀だ。あの女は篠山恵子の逮捕のために佐藤と手を組んだ。女のくせに生意気だ。
早河仁、佐藤瞬、小山真紀。特に注意をしてマークしていた人間達の動向がことごとく掴めない。
相方がコンビニから出てくる。ダンタリオンは素早く表の顔を作り上げて相方を出迎えた。
相方が購入してきたホットコーヒーとタマゴロールパンを受け取ったダンタリオンは、表面上は笑顔で礼を述べた。しかし隣で旨そうに缶コーヒーをすする相方を横目に見て心の中でまた舌打ちした。
今まさに、山内慎也によって自分のサイトがハッキングされていることも、その正体が暴かれようとしていることも、ダンタリオンは気付いていなかった。
ダンタリオンは知らない。
貴嶋佑聖が作り上げた“犯罪組織カオス”を、ダンタリオンは知らなかった。
第五章 END
→第六章 審判 に続く
(どいつもこいつも簡単に捕まりやがって。アーサーの情報が早河に流れていたなんて、聞いてねぇぞ)
相方がコンビニのトイレに立ち寄ってもうすぐ3分が経過する。ダンタリオンはコンビニの店内に目を向けた。
(早河が鎌倉にいるのも厄介だな。やはり早々に始末しておけばよかった。俺の崇高な計画は誰にも邪魔させない)
早河はどうして子ども達の監禁場所が鎌倉だと気付いたのか。鎌倉の情報はどこにも漏れていないはずだ。
警察関係者ではない早河の行動パターンは読みにくい。
(上野や小山のスマホのセキュリティ強度を上げたのは矢野か?)
篠山恵子の逮捕によって警察上層部の情報が手に入り辛くなった。警察関係者のスマートフォンをハッキングしても何も情報が得られない。
それどころか、関係者のスマホやPCのセキュリティが昨日から強化され始めた。
『そうか。アーサーの情報を早河に流したのが佐藤か……』
早河と佐藤が組んでいると考えれば辻褄が合う。
気に入らないのは小山真紀だ。あの女は篠山恵子の逮捕のために佐藤と手を組んだ。女のくせに生意気だ。
早河仁、佐藤瞬、小山真紀。特に注意をしてマークしていた人間達の動向がことごとく掴めない。
相方がコンビニから出てくる。ダンタリオンは素早く表の顔を作り上げて相方を出迎えた。
相方が購入してきたホットコーヒーとタマゴロールパンを受け取ったダンタリオンは、表面上は笑顔で礼を述べた。しかし隣で旨そうに缶コーヒーをすする相方を横目に見て心の中でまた舌打ちした。
今まさに、山内慎也によって自分のサイトがハッキングされていることも、その正体が暴かれようとしていることも、ダンタリオンは気付いていなかった。
ダンタリオンは知らない。
貴嶋佑聖が作り上げた“犯罪組織カオス”を、ダンタリオンは知らなかった。
第五章 END
→第六章 審判 に続く