両片思いだったのに略奪されて溺愛されました


南ちゃんもそれに対抗して「伊藤さんのデザイン、すっごく売れてます!本当、いつも助かります」と、作り笑顔でお世辞の大売り出し。


いや、それはまあ事実だけどさ。


事実を嫌味のようにかぶせてくるところが、敵意丸出しだから。


今は同じ会社の仕事仲間がたまたまここに四人揃っているだけで、そういう集まりの会じゃない


でもそれを言えば空気は悪くなるし、一方的に圧されている杏は言葉を失って黙りこむ



――杏はこういう話、苦手なんだよ。



「南ちゃんが売場見てくれてると安心だよ」



杏をかばえば、南ちゃんがどう出るか予想できないし、――下手に出て話を終わらせようとそう顔を作った

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