コンネリシャス王国の  恋物語
バンアロア国に来て四カ月が過ぎるころバンアロア王国で伝染病が流行した。

症状は高い熱と咳に始まりその後胃腸をやられるらしい。

ルルはそんな症状は前世でも経験はないが、インフルエンザの対策ならわかる。

まずマスクをつける事と手洗いにうがいだ。

そのうち死者も出るようになった。

伝染病が深刻になってくるとルルはスイーツの販売をやめた。

チルチルのお針子達にマスクの作り方を教えて、まずはルル達が全員がマスクをすることにした。

そして、うがいと手洗いをするように徹底した。

うがいは塩水で手洗いは石鹼を使って、外出から帰ると必ずするようにと伝えた。

ある日王都の中心街に出かけたルルは目を見張った。

治療院には患者が溢れ門の外まで人が座り込んでいる。

小さな子供を抱いて助けてと泣いている母親もいた。

ルルは思わず治療院に駆け込んで、浄化の魔法を放った。

誰も気が付かないけれどそうすることで、空気が清浄になり感染も少なくなるだろう。

国立の治療院なので結構なベッド数もあり大きな所なので病院全体に浄化の魔法をかけることはルルにはできなかった。

院長に面会を求めてルルは手当てを手伝いたいと申し出た。

そして、看護者たちが感染しないためにもマスクの重要性を必死に説いた。

ルルは実際に持っていたマスクを院長に見せてその効用などを説明すると、有効だと判断してくれたようだ。

ルルは亡くなっていく人の大半が水分不足で熱中症のような症状であるのを感じ取った。

ひどくなると水分も食事も受け付けなくて体力もなくなっていって飢餓的な状態になっていく、栄養点滴などこの世界にはまだないのだ。

体力のない子供達やお年寄りは、ただの風邪でもなくなることがあるという厳しい世界だ。

< 74 / 153 >

この作品をシェア

pagetop