続お菓子の国の王子様〜結婚に向けて〜       花村三姉妹  美愛と雅の物語
俺と美愛ちゃんは、圭衣ちゃんと葉子ちゃんが用意してくれたスーツとワンピースを身にまとい、会場へと向かう。

 
今日のコーディネートには、Bon Bonのイメージカラーである赤・青・白がバランスよく取り入れられている。美愛ちゃんは濃紺のワンピースに、低めのお団子ヘア。秘書として完璧な装いだ。

 
ただ、最近さらに綺麗になってきて、妙に色気も出てきた気がする。

 
正直、俺としてはかなり心配だ。できれば、家に閉じ込めておきたいくらい。

 
……、まあ、今さら誰にも渡すつもりはないけどな。

 
ちなみに、花村姉妹が経営するブランドCool Beautyは、最近になってブライダル衣装やユニフォーム、紳士服など、より幅広いラインナップを展開し始めている。

 



パーティー開始前、会場の隣にある社員控え室で最後の打ち合わせを行い、美愛ちゃんの安全についても全員に協力をお願いした。
これで、準備は万端だ。

 
すでに会場には続々と招待客が集まってきている。

 

俺は大和と、美奈子さん、そして美愛ちゃと共にステージ近くに立っていた。すると、次々とゲストたちが挨拶に訪れはじめる。

 
ほぼ全員が揃ったところで、司会者の合図とともに、俺と大和はステージへ上がった。

 
まずは軽く自己紹介をし、その後は大和がネット販売とカフェBon Bonの展開について紹介を始める。

 
フラッシュの光が何度も弾ける中、俺はステージ上から“ブラックリスト”に載っている人物たちの居場所を確認していた。おそらく、大和も同じことをしているはずだ。

 
ふと、京兄と悠士兄と目が合った。2人は軽く頷きながら、親指を立てて“サムズアップ”のサインを送ってくる。

 
──よし。
みんな、要注意人物の位置は確認済みだな。

 
ステージの端には、仁が美愛ちゃんたちと一緒に控えてくれている。あいつも、葉子ちゃんを守りたいと思っているんだろう。

 
その隣には圭衣ちゃんもいるけれど……、大丈夫か?

 
だって、大和は今ステージの上にいるし
……って、えっ? マジか?

 
圭衣ちゃんのそばに、玄士叔父さんの姿が見える。

 
つまり、あれは……、
大和のやつ、本気で圭衣ちゃんのことを……!

 
そして、叔父さんが隣にいるってことは、あの厳しい父親が“承諾した”ということだ。

 

……、なるほどな。

 
ちょっと驚いたけど、悪くない。

 
圭衣ちゃんのことを想ってくれるなら、俺としても、歓迎するよ。大和。
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