続お菓子の国の王子様〜結婚に向けて〜 花村三姉妹 美愛と雅の物語
いつものように、車をホテル9(クー)のバレーパーキングに預ける。
手には、家から持参した紙袋。そのまま新郎側の広い控室へと向かった。
控室には、すでに5家族が集まっており、俺が最後の到着者だった。
男性陣の着替えはさほど時間がかからない。
着替えを済ませた祖父と父たちは、和風喫茶へと向かい、俺たち7人、京兄、悠士兄、大和、仁、涼介、彰人、そして俺は、コーヒー喫茶室へ向かうことにした。
この喫茶室の奥には、半個室のような大きなテーブルがあり、俺たちが集まるときによく使っている。
ドアこそないが、巧みに配置された壁によって、ぱっと見では奥にテーブルがあるとは誰も気づかない造りになっている。
その奥へと進もうとしたとき、手前のテーブルに、思いがけない顔ぶれがあった。
花村家の人たちだ。ジョセフさん、久美子さん、そして圭衣ちゃんが座っている。
けれど、様子がおかしい。三人とも微妙な表情で、立ち上がっている葉子ちゃんに、まるで“説教”されているように見えた。
……、まさか、美愛ちゃんに何かあったのか?
今さら、俺との結婚に反対とかじゃないよな?
思わず心臓がきゅっと締めつけられる。
きっと顔にも出ていたのだろう。仁がすぐに葉子ちゃんのところへ行き、何か言葉を交わしていた。
ちらりと視線を移すと、久美子さんと圭衣ちゃんの様子もどこかおかしい。いつもの覇気がなく、どことなく目が赤い気がする。
一体、何が起きてるんだ……?
不安が募りかけたとき、仁が俺たちを奥のテーブルへと手招きした。
葉子ちゃんとすれ違う瞬間、彼女は長方形の缶を抱えながら、いつもの笑顔で「『お疲れさま』と声をかけてくれた。
その一言で、ほんの少しだけ肩の力が抜ける。
俺たちは奥の大きなテーブルに、花村家のみんなを招き入れ、共に席を囲む。
式の前のわずかな時間。
コーヒーを飲みながら、静かに心を落ち着けるひとときを過ごした。
やがて、久美子さんと圭衣ちゃんは『そろそろ準備を』と席を立ち、控室へと戻っていった。
あの様子は、ただの緊張じゃない。けれど、いまはそっと見守るしかないのかもしれない。
手には、家から持参した紙袋。そのまま新郎側の広い控室へと向かった。
控室には、すでに5家族が集まっており、俺が最後の到着者だった。
男性陣の着替えはさほど時間がかからない。
着替えを済ませた祖父と父たちは、和風喫茶へと向かい、俺たち7人、京兄、悠士兄、大和、仁、涼介、彰人、そして俺は、コーヒー喫茶室へ向かうことにした。
この喫茶室の奥には、半個室のような大きなテーブルがあり、俺たちが集まるときによく使っている。
ドアこそないが、巧みに配置された壁によって、ぱっと見では奥にテーブルがあるとは誰も気づかない造りになっている。
その奥へと進もうとしたとき、手前のテーブルに、思いがけない顔ぶれがあった。
花村家の人たちだ。ジョセフさん、久美子さん、そして圭衣ちゃんが座っている。
けれど、様子がおかしい。三人とも微妙な表情で、立ち上がっている葉子ちゃんに、まるで“説教”されているように見えた。
……、まさか、美愛ちゃんに何かあったのか?
今さら、俺との結婚に反対とかじゃないよな?
思わず心臓がきゅっと締めつけられる。
きっと顔にも出ていたのだろう。仁がすぐに葉子ちゃんのところへ行き、何か言葉を交わしていた。
ちらりと視線を移すと、久美子さんと圭衣ちゃんの様子もどこかおかしい。いつもの覇気がなく、どことなく目が赤い気がする。
一体、何が起きてるんだ……?
不安が募りかけたとき、仁が俺たちを奥のテーブルへと手招きした。
葉子ちゃんとすれ違う瞬間、彼女は長方形の缶を抱えながら、いつもの笑顔で「『お疲れさま』と声をかけてくれた。
その一言で、ほんの少しだけ肩の力が抜ける。
俺たちは奥の大きなテーブルに、花村家のみんなを招き入れ、共に席を囲む。
式の前のわずかな時間。
コーヒーを飲みながら、静かに心を落ち着けるひとときを過ごした。
やがて、久美子さんと圭衣ちゃんは『そろそろ準備を』と席を立ち、控室へと戻っていった。
あの様子は、ただの緊張じゃない。けれど、いまはそっと見守るしかないのかもしれない。