【完結】年の差十五の旦那様Ⅱ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
(こんなことを思っているから、恋する乙女みたいなのよね。……まぁ、実際に恋する乙女だけれど)

 ちょっと年が離れているけれど、ギルバート様は素敵なお方。私はそれをよく知っているつもりだし、周囲にも分かってほしいと思っている。……ギルバート様が私と結婚することで、悪い噂が立ってしまうのは私としても不本意だから。

「ふふっ」

 私がそんな風にいろいろと考えていると、ふとエリカが声を上げて笑う。それに驚いて彼女の方に視線を向ければ、彼女は「お義姉様、本当に表情豊かになられたわね」と言ってくれる。

「……お義姉様の笑顔を奪ったのは私だけれど……やっぱり、お義姉様は笑っている方が可愛らしいわ。……ううん、美しいと言った方が正しいのかしら?」

 エリカは小首をかしげながらそう零す。その仕草はとても可愛らしい。

 私とエリカ。あまり似ていない異母姉妹。でも……多分、何処となく面影は似ているのだろうな。

「ねぇ、お義姉様」
「……どうしたの?」
「贅沢を言うのならば、私――」

 そっとエリカが唇を開こうとしたときだった。遠くから大きな物音が聞こえてきた。……それに驚いて、私は目を見開く。
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