【完結】年の差十五の旦那様Ⅱ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
「シェリル様。様子を見てきますので、こちらでお待ちくださいませ」
慌てて立ち上がる私に対し、サイラスさんは静かにそう言ってくれた。そして、彼はそのまま物音の方に駆けていく。……あの方向は、門の方向だわ。
(……何か、あったのかしら?)
そう思って不安になっていれば、側に居たクレアが「大丈夫ですよ!」と言って笑ってくれた。
「ロザリア様もいらっしゃいますし、サイラスさんもあれでも素晴らしい魔法の腕を持っているんですよ!」
ニコニコと笑ってクレアがそう教えてくれる。それはきっと、私の不安を和らげようとしてくれているから。……それは、よく分かる。
(……何となく、嫌な予感がするのだけれど)
そんな風に思って私が眉を顰めていれば、エリカが「……お義姉様」と言って立ち上がって私の側に寄ってくる。そして……私に抱き着いてきた。
「エリカ……?」
「……怖いわ」
小さな声だった。でも、その声は確かに震えていた。
(……まさか)
その声を聞いて、私はあの物音を起こしたのはもしかしたら『エヴェラルド様』かもしれないと思う。彼はエリカがここにいることを知っていらっしゃるはず。……そうなれば、ここに来る可能性は――高い。
「マリン。エリカのこと、お願いできる?」
「……は、はいっ!」
マリンにそう声をかければ、彼女はこくんと首を縦に振って元気に返事をしてくれた。なので、私は震えるエリカの身体をマリンに預け、場を駆けだして物音の聞こえた方向に走っていく。
「シェリル様っ!」
後ろから戸惑うような声が聞こえてくるけれど、お構いなし。……もしも、あれがエヴェラルド様ならば。
(私が行ったら、逆効果よね)
それは、わかっている。でも、どうしてもエリカのお義姉様として、何とかしたかった……の、かもしれない。
(エリカのことは、私が守るの――!)
その気持ちを強めながら、私はただ駆けて行った。
慌てて立ち上がる私に対し、サイラスさんは静かにそう言ってくれた。そして、彼はそのまま物音の方に駆けていく。……あの方向は、門の方向だわ。
(……何か、あったのかしら?)
そう思って不安になっていれば、側に居たクレアが「大丈夫ですよ!」と言って笑ってくれた。
「ロザリア様もいらっしゃいますし、サイラスさんもあれでも素晴らしい魔法の腕を持っているんですよ!」
ニコニコと笑ってクレアがそう教えてくれる。それはきっと、私の不安を和らげようとしてくれているから。……それは、よく分かる。
(……何となく、嫌な予感がするのだけれど)
そんな風に思って私が眉を顰めていれば、エリカが「……お義姉様」と言って立ち上がって私の側に寄ってくる。そして……私に抱き着いてきた。
「エリカ……?」
「……怖いわ」
小さな声だった。でも、その声は確かに震えていた。
(……まさか)
その声を聞いて、私はあの物音を起こしたのはもしかしたら『エヴェラルド様』かもしれないと思う。彼はエリカがここにいることを知っていらっしゃるはず。……そうなれば、ここに来る可能性は――高い。
「マリン。エリカのこと、お願いできる?」
「……は、はいっ!」
マリンにそう声をかければ、彼女はこくんと首を縦に振って元気に返事をしてくれた。なので、私は震えるエリカの身体をマリンに預け、場を駆けだして物音の聞こえた方向に走っていく。
「シェリル様っ!」
後ろから戸惑うような声が聞こえてくるけれど、お構いなし。……もしも、あれがエヴェラルド様ならば。
(私が行ったら、逆効果よね)
それは、わかっている。でも、どうしてもエリカのお義姉様として、何とかしたかった……の、かもしれない。
(エリカのことは、私が守るの――!)
その気持ちを強めながら、私はただ駆けて行った。