【完結】年の差十五の旦那様Ⅱ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
「あの……ギルバート様?」
「……どうした?」

 改まって声をかけると、ギルバート様が驚いたような声を上げられる。そのため、私は彼の目をじっと見つめ続けた。

「……おい、シェリル」

 ギルバート様が私の方に手を伸ばしてくださる。なので、私はその手を掴んだ。……そして、そのまま指を絡めてみる。

「……おい!」

 私の行動に慌てふためいたようにギルバート様が声を上げられた。だからこそ、私はそっと「……好きです」と小さな声で告げる。

「……シェリル?」
「私のことを心配してくださったり、いろいろと想ってくださる。そんなギルバート様が……好きです」

 真剣な面持ちでそう告げれば、ギルバート様は「……そうか」とおっしゃって顔を背けられてしまった。

 ……どうやら、照れてしまわれたらしい。こういうところも、好きだ。うん。

「だから、その……」

 なんと言えばいいのだろうか。そう思って口をもごもごと動かしてしまえば、ギルバート様は「……寝た方が良いぞ」とおっしゃって立ち上がってしまわれた。

「あの」
「正気に戻ると恥ずかしくなるぞ。……だから、寝た方が良い」

 ギルバート様はそうおっしゃるけれど、多分それは彼自身のことを表しているのだろう。だって、今のギルバート様――……。

(すごく、お顔が真っ赤だもの)

 私よりもずっとずーっと、お顔が真っ赤だもの。
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