【完結】年の差十五の旦那様Ⅱ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
「あの子、本当は人一倍臆病なのです。それを誤魔化すように見栄を張って……」
自分の力を示すために、私から魔力を奪っていた。自分が『豊穣の巫女』であるかのように振る舞っていた。それは許しがたいことなのかもしれないけれど、あの子にはあの子の事情があった。……それから目を逸らし続けていたのは、ほかでもない私なのだ。
「私、もう一度あの子と仲のいい姉妹に戻りたいんです。……多分、今、あの子を捜さなかったら取り返しのつかないことになる……!」
それは所詮直感であり、何の根拠もない話だった。けれど、そう思ってしまった。
一度嫌な予感を感じると、何処までもその不安が付いて回ってくる。もしも、エリカに何かがあったら。手遅れになってしまったら。……私は、夜も眠れなくなってしまう。……はたから見れば偽善者、かもしれないけれど。
「……わかった」
そんな私の言葉を聞かれたギルバート様は、それだけを呟かれると「とりあえず、シェリルはクレアとマリン、それからロザリアを連れて捜しに行け」と言ってくださった。
「……ギルバート様?」
「俺は別でエリカ嬢を捜す。……ただ、無理だけはするなよ」
ギルバート様は最後に私の頭を一度だけ撫でてくださって、歩いて行かれた。……だからこそ、私は彼の後ろ姿に頷いて玄関へと向かう。
(エリカ。どうか、無茶だけは止めて……!)
心の中で何度も何度もそう唱えて、私はただ駆けだした。頭の中には、最近よく見せてくれるようになったあの子の笑顔が、浮かんでいた。
自分の力を示すために、私から魔力を奪っていた。自分が『豊穣の巫女』であるかのように振る舞っていた。それは許しがたいことなのかもしれないけれど、あの子にはあの子の事情があった。……それから目を逸らし続けていたのは、ほかでもない私なのだ。
「私、もう一度あの子と仲のいい姉妹に戻りたいんです。……多分、今、あの子を捜さなかったら取り返しのつかないことになる……!」
それは所詮直感であり、何の根拠もない話だった。けれど、そう思ってしまった。
一度嫌な予感を感じると、何処までもその不安が付いて回ってくる。もしも、エリカに何かがあったら。手遅れになってしまったら。……私は、夜も眠れなくなってしまう。……はたから見れば偽善者、かもしれないけれど。
「……わかった」
そんな私の言葉を聞かれたギルバート様は、それだけを呟かれると「とりあえず、シェリルはクレアとマリン、それからロザリアを連れて捜しに行け」と言ってくださった。
「……ギルバート様?」
「俺は別でエリカ嬢を捜す。……ただ、無理だけはするなよ」
ギルバート様は最後に私の頭を一度だけ撫でてくださって、歩いて行かれた。……だからこそ、私は彼の後ろ姿に頷いて玄関へと向かう。
(エリカ。どうか、無茶だけは止めて……!)
心の中で何度も何度もそう唱えて、私はただ駆けだした。頭の中には、最近よく見せてくれるようになったあの子の笑顔が、浮かんでいた。