【完結】年の差十五の旦那様Ⅱ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
「えり、か。……ぼくは、キミのことを、思って……」
「私のことを思うのならば、放っておいてほしかったわ」
涙の混じった声で、エリカがそう言う。その声に胸を打たれてしまうような感覚だった。
「私、お義姉様に迷惑なんてかけたくなかったのよ。……なのに、あんたがそんな行動をするから、突拍子もなくこっちに来てしまったわ」
小さな声で、でも、はっきりとした声音で。エリカはそう言い始めた。
「私がお義姉様に頼るなんて、絶対に許されることじゃないわ。……でも、そうするほかなかった」
彼女が手のひらを握っているのがよく分かる。だけど、エリカは何のためらいもなくエヴェラルド様を見据ええて、言葉を続けた。
「……エリカ」
「けれど、貴方に感謝もしているのよ。……お義姉様にもう一度会えて、私、幸せだったわ」
その言葉に私の心が打たれてしまう。それと同時に、あの子にも幸せになってほしいと思ってしまった。
お父様やお義母様に振り回された今までを、すべて覆すほど幸せになってほしいと。
「……ねぇ、エヴェラルド様」
「……あぁ」
「私、一生結婚する気はないわ。お義姉様の幸せを崩そうとした私に、幸せになる権利などないもの」
「え、りか」
「でも、一つだけ言っておいてあげるわ」
――もう一度、貴方と『友人』としてならば、付き合ってあげてもいいわよ、って。
そう言ったエリカの声は、とても清々しいような。憑き物がおちたようなほどにきれいな声だった。
「私のことを思うのならば、放っておいてほしかったわ」
涙の混じった声で、エリカがそう言う。その声に胸を打たれてしまうような感覚だった。
「私、お義姉様に迷惑なんてかけたくなかったのよ。……なのに、あんたがそんな行動をするから、突拍子もなくこっちに来てしまったわ」
小さな声で、でも、はっきりとした声音で。エリカはそう言い始めた。
「私がお義姉様に頼るなんて、絶対に許されることじゃないわ。……でも、そうするほかなかった」
彼女が手のひらを握っているのがよく分かる。だけど、エリカは何のためらいもなくエヴェラルド様を見据ええて、言葉を続けた。
「……エリカ」
「けれど、貴方に感謝もしているのよ。……お義姉様にもう一度会えて、私、幸せだったわ」
その言葉に私の心が打たれてしまう。それと同時に、あの子にも幸せになってほしいと思ってしまった。
お父様やお義母様に振り回された今までを、すべて覆すほど幸せになってほしいと。
「……ねぇ、エヴェラルド様」
「……あぁ」
「私、一生結婚する気はないわ。お義姉様の幸せを崩そうとした私に、幸せになる権利などないもの」
「え、りか」
「でも、一つだけ言っておいてあげるわ」
――もう一度、貴方と『友人』としてならば、付き合ってあげてもいいわよ、って。
そう言ったエリカの声は、とても清々しいような。憑き物がおちたようなほどにきれいな声だった。