【完結】年の差十五の旦那様Ⅱ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
「旦那様がサボっているわけではないということ、私は知っております。ただ……」
「……ただ?」
「シェリル様を妻に迎えるのですから、もう少ししっかりとしていただかないと……」

 サイラスさんはそう言うけれど、ギルバート様はとてもしっかりとされていると思う。そういう意味を込めてサイラスさんを見つめれば、サイラスさんは「甘やかさないでください」とキリっとした表情で告げてきて。

「旦那様は、甘やかすとつけあがるタイプです」
「……おい」
「特にシェリル様に甘やかされてしまったら……年甲斐にもなくはしゃぎ出します」
「余計なことを言うな!」

 ギルバート様は、サイラスさんの言葉に対し、立ち上がりそう叫ばれた。それを聞いたサイラスさんは「おぉ、怖い、怖い」なんて笑いながら言う。……絶対に、怖がってなんていない。

「……とりあえず、サイラス。視察の予定を早めて、明後日に行こうと思う。馬車の準備を」
「かしこまりました」

 ギルバート様の指示を聞いて、サイラスさんが執事モードに戻って返事をする。……視察。私も、ついて行けないだろうか? それに、なんだかんだ言っても私は最近力のコントロールが出来るようになった。少しでも、役に立つことが出来る……と、思いたい。
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