【完結】年の差十五の旦那様Ⅱ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
 ちなみに、ロザリア様曰く一部の分野に特化した魔法使いは主に研究機関に所属しているらしい。なので、そこから魔法使いを派遣してもらうには、また別の手続きが必要だとか、なんとか。

「……ですが、私も精一杯させていただきます」
「……はい」
 こんな時、私に何かが出来たらいいのだけれど。そう思って手のひらを握る私に、ロザリア様は「大丈夫ですよ」と言って笑いかけてくれた。

「そもそも、症状から予測するに、相手はプロではありません。呪いや魔術をかじった素人。私は、そう予測します」
「そう、なのですか」
「はい、そうですよ。素人のまじないの類ならば、裏技を使えばシェリル様にも解くことが出来ると思いますし」

 ロザリア様のその言葉に、私は驚いてしまう。……うら、わざ。そんなものが、あるのね。

「ま、専用の道具が必要ですが。シェリル様さえよければ、私がお教えしましょうか?」

 ……その提案は、とても魅力的だった。なので、私は「……後で、お願いします」と答える。今は、エリカの方が大切だもの。そんな、自分のことばっかり考えるわけにはいかないわ。

「はい。まずは、シェリル様の妹さんの方が先決ですものね。……ルシエンテスの名前、舐めない方がいいですよ」

 そう言ったロザリア様の横顔は……とても、頼もしくて。私は無意識の内にホッと息を吐いていた。……ロザリア様がいてくれて、良かった。そう、心の底から思えた。
< 78 / 164 >

この作品をシェア

pagetop