娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
「あー、その、·····身を引くとか、言われたらどうしようかと不安になったんだよ」

なんて返事が返ってきて、思わず笑ってしまう。

「バカね、私がシャルのいない未来を選ぶわけないじゃない!」
「そう言ってくれるのは嬉しいけど····リリスは本当に良かったのか?」
「拐ったのは私よ、大人しく拐われてくださーい!」

笑いながらだがハッキリ断言しているのに、それでもまだ戸惑いと躊躇いがあるらしいシャルに、やっぱり私はまた笑ってしまって。


ここが馬の上だということも忘れてぐいぐいとシャルに力一杯もたれつつ頭をグリグリ押し付けた。

「ふふ、ちょっとくすぐったいな」
「あら?楽しそうで良かったわ」


私達は今、新婚旅行ならぬ“駆け落ち旅行”の真っ最中だった。


ライッツの皆にそのままを伝えると、女将はため息を吐きメイは大興奮して。
そしてやっぱり心配しながら全力で背中を押してくれた。
シャルの方の手続きはよくわからないが、流石に英雄という存在が国を捨てると反逆などを疑われるので一度王城に行き今度はサクッと帰ってきて。
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